2005 No.13
日本語学校に通う留学生の動機づけの要因 ─半年間のネットワークの変化から─
飯塚往子
要旨
日本語学校に通う留学生の日本語学習への動機づけと、ネットワークの関係を調査した。その結果、チューター、アルバイト先の日本人、クラスメート、同国人の先輩が動機づけに関係していることが分かった。チューターがついたこと、アルバイト先の日本人と仲良くなりたいという気持ち、クラスメートとのいい関係、同国人の先輩がくれる大学の情報、アルバイト先に来る同国人の客の情報などが、肯定的に動機づけに影響していた。その反面、日本人に対するマイナスイメージがすべてに影響している留学生もいた。これらの結果から学校側ができることとして、1.同国人の先輩とネットワークが作れるような機会を設ける、2.日本人とのネットワークが作れるようにクラスゲスト、チューター制度を設けるなどが考えられる。