2003 No.11
自然談話資料における日本語母語話者の「なんて」「なんか」「など」
鈴木理子
要旨
本稿は、「なんて」「なんか」「など」の使用実態と互換性を日本語母語話者による自然談話資料を対象に調べたものである。調査の結果、「など」は1例も現れなかった。また「なんて」と「なんか」は共に「など」の口語的な形とされているが、その使用に違いが見られ、格助詞に還元できるものは両形式に見られたが、「なんて」は「引用」に、「なんか」は文の成立に関わらないところに挿入されている場合が最も多かった。また、本来「引用」の機能を持たないはずの「なんか」が「引用」に使われている例も見られた。
自然談話資料における日本語母語話者の「なんて」「なんか」「など」 - 鈴木理子
A Discourse Analysis: Focused on the Expressions Nante, Nanka and Nado - SUZUKI, Michiko