1993 No.01
外来語と日本語教育
柴田武
本日は、「小出記念日本語教育研究会」の、発会式だと伺いましたが、その第一回の集まりの、基調講演に招かれましてたいへん光栄に存じております。「小出記念日本語教育・・・」、私は目が惑いものですから、「小出記念」というところがよく見えなかったんですけれども(笑)、こういう研究会に、何とか記念とつくのは、たいへん珍しいことではないでしょうか。そのぐらい小出先生と日本語教育というのは、日本語教育は小出先生、小出先生は日本語教育と…この「は」の使い方が正しいかどうかは別といたしまして(笑)、というふうに私は考えております。私は日本語教育の近くまでは参りましたけれども、一度も日本語教育をやった経駿はありません。また、日本語教育というもの自身について考えたことも、実はありません。しかし、今日はこういう会なものですから、「外来語と日本語教育」というように「と」でつないであるんですけれども、どうしても話は「と」の前のほうにかたよるかと思いますので、ひとつお許し願いたいと思います。
Gairaigo and Japanese Language Teaching: Keynote Address -SIBATA, Takesi