1996 No.05
高校留学生の日本語学習の到達度に関する縦断的研究
村野良子
1.はじめに
高校留学生(1)を担当する高校の先生からよく聞かれる質問は留学生の日本語の到達目標をどこに設定したらよいかということである。実際全く日本語を理解しない留学生が4月に登校したときに、一年後の言語能力の伸びを予測することはむずかしい。経験的に言われていることは、夏休みを境に留学生の日本語能力が急速に伸びろということ、その結果母国で日本語を学習してきた生徒は日本語能力試験の3級、全く日本語を学んだことのない生徒の場合は4級を受験する程度の言語能力を身に付けるのではないかということである。さらに最近1,2年は母国での日本語学習のレペルが上がったこと、ホスト校の指導が効をそうして到達レベルが上がってきているということも知られている。
高校留学生の日本語学習の到達度に関する縦断的研究 - 村野良子
Longitudinal Study of Japanese Language Learning by High School Exchange Students - MURANO, Ryoko