1996 No.05
導入活動の発話連続とコミュニケーション・ゴール

村岡英裕


口頭発表要旨

シンクレアとクルサードがトランザクションについて次のように述べてからすでに20年あまりが経っている。「答えられていないのは、トランザクションについて何らかの構造が想定できるのか、それともエクスチェンジがトランザクションを構成していくそのやりかたはまったくもって教師個人のスタイルに帰せられるのかという問題である」(SinclairandCoulthardl975:4)。彼らの示した談話構造モデルの妥当性はさまざまな研究で認められてきた(SinclairandBraziI l982,Coulthardl985,Tsuil994,熊取谷と岡崎1911)。しかし一方で、その談話構造が実際の言語使用者(あるいは会話参加者)によってどのように使用されるかに関してはいまだ研究は少なく、むしろ会話分析や言語管理理論(cENeustupnyl994)によって進められつつあると言わなければならない。

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