2001 No.09
視覚的モデル提示を活用した口頭発表指導法 ─いい例と悪い例の比較の効果─
小澤伊久美
要旨
国際基督教大学には、海外で中等教育を受けた日本人大学生のうち、日常会話の聞き・話しには問題がないが、専門的語彙や読み書きの力が大学での授業を受けるには不足する者を対象にした日本語のコースがある。本稿では、このコースにおける「いい例・悪い例」の双方を交えた視覚的モデルを用いた口頭発表指導の実践を報告し、この方法が学習者に批判的な分析の視点を与え、口頭発表法を学ぶ際に効果的であることを論じた。