2004 No.12
学習者同士のインターアクションにおける学びの実態

保坂敏子・奥原淳子・草野宗子


要旨

 近年、インターアクションは「学びは他者との相互交渉の中で実現する」とする学習観からその重要性が注目されている。そこで、本研究では、中級後半から上級前半レベルの学習者同士のインターアクションで、実際に学習者が何をどう学んでいるのか記述・分析した。その結果、学習者は「交流活動を計画する」「自分たちの経験を報告する」という現実的な課題遂行の過程で、他の学習者・教師・辞書等をリソースとし、言語に関わることおよび言語以外のことについて主体的学びを進めていることが分かった。そして、インターアクションが、認識の変容・形成、といった自己の変容と同時に、それらが他者との関係性の変容へとつながる可能性を生む活動であることも示唆された。

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学習者同士のインターアクションにおける学びの実態 - 保坂敏子・奥原淳子

A Study of Learner-Learner Interaction: What and How Do Learners Learn? - HOSAKA, Toshiko & OKUHARA, Junko