2005 No.13
ブラジルにおける在日経験帰国児童生徒(CAEJ)の日本語環境とモチベーション ─ビリチーバ・ミリン市での事例を中心に─

中島透・根川幸男


要旨

 本稿は、中島・根川によって2000年~2003年に実施された国際交流基金サン・パウロ日本語センター「ブラジルにおける在日経験帰国児童生徒(CAEJ)の日本語実態調査」にもとづいている。調査地の一つビリチーバ・ミリンの多くの帰国児童生徒は、帰国後2~8年経過しているにもかかわらず、高い日本語会話力を保持していた。それは、彼ら自身の日本語保持モチベーション(特に日本再訪の戦略)と地域の日本語環境(日本語・日本文化に対する家族・コミュニティの肯定的評価、-世の祖父母とのコミュニケーションなど)の相互作用が大きく働いていると考えられる。

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ブラジルにおける在日経験帰国児童生徒(CAEJ)の日本語環境とモチベーション ─ビリチーバ・ミリン市での事例を中心に─ - 中島透・根川幸男

Japanese Language environment and motivation For CAEJ in Brazil - NAKAJIMA, Toru & NEGAWA, Sachio