2009 No.17
多分化共生社会構築のための一方策 「分かってもらえる日本語」の提案 ─増加する外国人研修生を背景に─
天野貴介
要旨
近年、生活者として来日する外国人数の増加が著しい。本稿は日本語を母語とする日本人と、来日する外国人との交流の方策について言及するものである。具体的には、外国人研修制度に注目する。同制度を用いて来日する外国人研修生の日本語学習環境、さらに工場等の生産現場を観察し、そこに眠る言語環境の問題を報告する。意思疎通を実現するためには、研修生自身の日本語学習は欠かせない。しかし、本稿では日本人側の日本語運用にも調整の工夫を提案する。