2011 No.19
「発音チェックシート」を用いた発音指導の試み ─学習者の気づきを目指して─
品川なぎさ
要旨
本報告は、学習者に発音に対する気づきを促すことを目的とした、発音指導の実践報告である。独立した発音クラスがない環境の中で、独自の「アクセントシ ート」「発音チェックシート」「自己チェックシート」を用いて発音指導を行った。 その結果、視覚と聴覚で自分の発音を意識し、内省し、そしてそれを正していく という過程の中で、次第に指摘される前に自分で間違いに気がつき、正していこ うとする行動が観察されるようになった。この気づきによって、発音クラスを離 れても自分で自分の発音を正していくことができ、やがては発音の向上につなが っていくものと考えられる。